自宅待機、在宅勤務が長引くと、生活リズムが乱れやすくなり、メンタルヘルスを保つために必要な日常生活のバランスを崩してしまう危険性が高まります。健康を保つ上で重要な脳のメカニズムの一つが、「体内時計」と呼ばれるものです。この体内時計が乱れると、不眠や食欲低下、気分の落ち込みなど、心身の不調をきたしてしまうことが多いといわれています。不安を感じやすい状況下だからこそ、体内時計を正確に作動させるよう努めることが大切です。ここでは、医学的根拠に基づき、規則的な日常生活を送るためのポイントを5つご紹介します。

1:毎日、同じ時間に起床・就寝しましょう。
 睡眠リズムを整えることは、体内時計を安定させるために最も大切です。自分自身の生活に合った時間で構いません。一貫して毎日、同じ時間に起床・就寝することが重要です。

2:ルーティーンを作って行動しましょう。
 在宅での仕事や作業、食事の時間など、日々の活動は時間を決めて行いましょう。体を動かすような日課を作ることも大切です。

3:日の光を浴びましょう。
 外出できない場合は、窓とカーテンを開けた窓際などで、ゆったりと心を落ち着ける時間を作りましょう。必ずしも直射日光を浴びる必要はありません。目から光を取り込むことが大切です。

4:人と交流する機会を作りましょう。
 人と気持ちや考えを分かち合うことは重要です。対面でなくとも、テレビ電話や通話、LINEなどのSNSでもかまいません。リアルタイムでやりとりができるツールを使って、人との交流の機会を作るよう心がけましょう。

5:長時間の昼寝や、夜間にブルーライトを浴びることは避けましょう。
 もし昼寝をする場合は、30分以内に留めておきましょう。また、できるだけ就寝前には、スマートフォンやコンピューターの明るい光を浴びないようにしましょう。これらの行動は夜の睡眠の質を低下させ、睡眠リズムの乱れにつながります。

参考資料
日本うつ病学会「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的大流行下における、こころの健康維持のコツ:先の見えない中であっても、日常の生活リズムには気をつけよう」

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