プラセボ効果は皆さんご存じではないでしょうか?今回はノセボ効果についてお話しします。
薬は病を治す一方で、様々な副作用がありますが、副作用の症状とは無関係なのに、薬を飲む行為によって引き起こす暗示の様な心理的副作用の様な症状を、プラセボ効果と逆のノセボ効果(ノシーボ効果、反偽薬効果、nocebo effect) といいます。この薬は有害であり、毒だと思い込んでいたり、医療者への不信感があるとせっかくの薬の効果が減少します。
ノセボ効果によって薬の効果が30%も低下することが分かっています。せっかく受診して、処方された薬なので、心理的に負の効果をもたらすことはもったいないですね。
プラセボ効果は有名ですが、ノセボ効果は馴染みが薄いかもしれませんね。
今回の要点をまとめると、プラセボがもたらす有益な治療効果をプラセボ効果と呼びますが、逆に治療効果に悪い影響を与えるものをノセボ効果なんです。
具体的例として「バイアグラ」を例えに説明してみましょう。「バイアグラ」有名な薬ですね?一般に服薬すると90%前後の有効性があると言われていますが、服薬した1回目での効果は6-70%、2回目が65-75%と徐々に有効数が増えます。その理由は、飲み続ければ、いつかは「ヒット(効果を実感できる)」と言う事です。
この「いつか」がクセモノで、服薬前に不安・ネガティブ思考(きっと私には効かない…)等があると、効果はてきめん落ちますが、使い続けると、どこかで「ヒット」する可能性があるのです。
ですから、医者から出された薬に過剰に期待するのではなく、いつかは効く位のルーズさが現代人には必要なのかも知れません。「ノセボ効果」覚えて損はありません。