不眠Q&A
睡眠不足は体の調子に深く関わっていることがあります。
「夜眠れない、次の日がつらい・・・」日頃よく経験することですが、睡眠不足が疾患を引き起こし、その疾患が睡眠不足を悪化させるという悪循環を作ってしまうことがあります。
日本人の4~5人に1人は、睡眠に何らかの問題を抱えているという統計があり、多くの人が睡眠について不満を感じているようです。きちんと診断を受け、あなたの睡眠を大切にしましょう。
最適な睡眠時間には個人差があります。
6時間より少ないと睡眠不足を感じるという人は多いようですが、睡眠時間の長さだけで充足感・休息感を感じるわけではないようです。日中に眠気がなく、元気に働ける睡眠時間が最適な睡眠時間といえるでしょう。あなたにとって最適な睡眠時間を探してみて下さい。
睡眠には「脳の睡眠」と「身体の睡眠」があります。
一晩のうち、ぐっすり眠る「脳の睡眠」は前半、夢を見る「身体の睡眠」は後半にあらわれます。これらの睡眠がバランス良くとれると、翌日は快適にすごせます。
お酒では「質の良い睡眠」は得られません。
お酒による眠りは浅いうえに、途中目がさめたり、朝早く目がさめることが多いものです。また、お酒を飲み続けていると、量が増えたり、それなしでは眠れなくなってしまうこともあります。 適量での晩酌はけっこうですが、「眠れないからお酒を飲む」のは止めましょう。
より良い睡眠をとるために、睡眠環境を整えたり、生活習慣を改善してみましょう。ただし、全部を一度に実行しようとして無理をする必要はありません。できるところから1つずつ実行していきましょう。
主治医の指導を守って適切に服用すれば、睡眠薬は怖い薬ではありません。
「止められなくなる」「びけてしまう」などというイメージから、睡眠薬は怖い薬だと考えていませんか?最近の睡眠薬はより安全になっています。
睡眠薬服用中は以下のような副作用があらわれることがあります。
- 持ち越し効果
翌日になっても薬の作用が続くため、日中に眠気、ふらつき、記憶・注意力の低下などが起こることがあります。
- 記憶障害
睡眠薬の副作用直後や一度眠って途中で起きたので行動・物事を覚えていないという現象が起こることがあります。
- 筋弛緩作用
筋肉がゆるんでしまうため、ふらつきや脱力感の原因になります。特にご高齢の方の転倒や骨折には注意が必要です。
- 反跳性不眠
睡眠薬を一定期間服用した後に、急に服用を止めると、睡眠薬を服用する以前よりも眠れなくなることがあります。
- 就寝前に服用してください。
- アルコールと一緒に服用はしないでください。
- 勝手に量を加減したり服用中止したりしないでください。
- 自分の薬を人にあげてり、人からもらったりしないでください。
- 服用後、途中で目覚めたときにはふらついたり寝ぼけることがあります。
- 気になることがあれば主治医に相談しましょう。
注意すべき点がいくつかありますので、主治医の指示を必ず守って服用しましょう。
服用中の睡眠薬を急に中止したり、他の薬剤に変更したりすると、反跳性不眠や反跳性不安があらわれることがあります。以前の薬剤をゆっくり減らしたり、新しい薬剤をゆっくり増やしたりするなどの方法がとられます。
注意すべき点がありますので、主治医の指示を必ず守って服用しましょう。
ご高齢の方では、睡眠薬の副作用があらわれやすいため、少量から服用を開始します。その量で眠れない場合は、主治医に相談ください。
うつ病Q&A
うつ病を専門に診ているのは、精神科、神経科、心療内科などで、総合病院、個人のクリニックなどさまざまな医療機関にあります。
まずは、かかりつけの医師に相談することをお勧めします。
保険業務を行う社会保険事務所や健康保険組合には、秘密を守る守秘義務があり、個人情報がもれることはありません。医療機関側も患者さんの事情を配慮していて、保険証に医療機関名を記さないこともあります。どうしても心配な場合、受付で「保険証に医療機関名を書かないで下さい」と申し出れば安心です。
まず、受診してみることをおすすめします。受診時に必ず「妊娠中である」「授乳中である」ことを医師に伝えてください。妊娠3ヶ月までは、お薬の種類や量を調整しながら治療していきます。出産をあきらめなければならないわけではないので、安心してください。
受診するのに特別な準備は必要ありません。肩の力をぬいて、気軽な気持ちで受診しましょう。日頃から気になることを書き留めておき、どのような症状がどのようにあらわれるかを医師に伝えられるようにしておくと診断の際、役立ちます。自分でまとめるのが大変な場合、家族の方に手伝ってもらうとよいでしょう。も し既に医療機関に通院されている場合は、投薬されているお薬を持参してください。治療の参考になります。
うつ病は再発や再燃することがありますが、それにはいくつかの理由があります。その中でも多いのが医療機関で処方されたお薬を自分の判断で服用をやめてし まったり、十分な期間きちんとお薬を服用しなかった場合です。再発を予防するためにも、医師の指示にしたがってお薬はきちんと服用しましょう。